この記事のゴール:100名規模の社内イベントで、聞くだけで終わらせず、参加した全員が手を動かして話せる場にするためにやったことを持ち帰ることです。
2026年6月に、社内の Power Platform ミートアップの2回目を開きました。
1回目の2月から4か月後です。
1回目と同じく、業務の指示で開いたものではなく、有志の運営メンバーで企画した草の根の活動です。
業務効率化のヒントを持ち帰って、部門を越えて仲間とつながる。
このコンセプトは1回目から変えていません。
案内を出してから開催までの期間は短かったのですが、参加希望は100名を超えました。
当日は現地での開催で、会場は満員でした。
1回目と同じく、社内イベントなので細かい数字や社内の名前はぼかして書いています。
2回目のねらいと、3つの柱
1回目のあと、アンケートには次回を楽しみにしている、今度は自分も交流したい、という声が多くありました。
聞いて終わるだけでは、職場に戻ってから手が止まります。
そこで2回目は、当日の企画を3つの柱で組みました。
Power Automate のテンプレートで最初の自動化を作るものと、Copilot Chat で資料作成を効率化するもの
はじめて Power Apps でアプリを作った話と、Copilot を安全に使える仕組みの話
100名規模でも全員が参加できる形にした
私の担当は、オープニングと1本目のハンズオンでした。
ハンズオンとLT
ハンズオン1:テンプレートで最初の自動化を作る
1本目のハンズオンは、Power Automate のテンプレートから、業務の自動化フローを作る内容にしました。
コードを書かずに、すでにある型を選ぶだけで動くところまで行けるので、はじめての人でもその場で手が動きます。
料理でいうと、材料と手順が書かれたレシピカードに近いものです。
テンプレートを選んで接続を確認すると、フローが自分の環境にでき上がります。
当日扱ったのは、次のような身近なものです。
- Outlook に届いた添付ファイルを自動で保存する
- 決まった形のメールを自動で仕分ける
- Teams や Forms と組み合わせて通知する
参加者からは、テンプレートから入れば本当にすぐ動く、職場ですぐ試したい形が見つかった、という感想がありました。
予定していた題材を差し替えた話
もともとこのハンズオンは、Teams 会議の文字起こしを取得して Copilot で要約し、自動で送る流れを予定していました。
ところが開催の前に、使う予定だった Copilot のプレビュー機能がアップデートで使えなくなりました。
プレビュー機能は、一般提供の前に試せる段階の機能で、内容が変わったり提供が止まったりすることがあります。
そこで、どの部署でもすぐ使えるテンプレートの内容に切り替えました。
社内イベントの題材にプレビュー機能を選ぶときは、差し替え案も用意しておくようにしています。
ハンズオン2:Copilot Chat で資料作成を効率化する
2本目は、運営メンバーが担当した Copilot Chat のハンズオンです。
Copilot Chat を使って資料作成を効率化する内容で、50分の枠にしたので、質疑も含めてじっくり手を動かせる時間になりました。
今日から資料の作り方が変わりそう、部門にも共有したい、という反応が多かったハンズオンでした。
LT:現場から出てきた2つの事例
LT は、社内のメンバー2人にお願いしました。
どちらも IT の部署の人ではありません。
使いやすさに加えて、使うとデジタルバッジがもらえる楽しさも入れた作りで、作る途中の試行錯誤をそのまま話してもらった
資格の学習で得た知識をもとにしたもの
2本目のLTで扱われたのは、次のような項目です。
- テナントは、会社ごとに用意されたクラウド上の専用の区画
- Microsoft Entra ID は、建物の受付にあたる本人確認の仕組み(多要素認証・端末の確認)
- SharePoint や Teams のアクセス権は、自分たちで管理する部分
- ゼロトラストは、最初から信頼せず、アクセスのたびに確認する考え方
- Copilot Chat、Microsoft 365 Copilot、Copilot Studio の3つの違い
- SharePoint のアクセス権の管理が、これからのAI活用の土台になる
Copilot を使ってよい理由を、技術の背景と一緒に説明する内容で、もやもやしていた部分が分かった、という声が多くありました。
はじめてアプリを作った人の話と、仕組みを学んだ人の話。
どちらも、聞いた人が自分にもできそうと感じられる事例だったと思っています。
100名規模でも全員が参加できる交流
2回目で特に手をかけたのが、参加者どうしの交流パートです。
1回目のあと、交流したいという声があった一方で、100名の会場で手を挙げて話せる人は限られます。
そこで、話す人を指名する形ではなく、全員が Forms で答える形にしました。
運営メンバーの1人が進行を担当しています。
- 事前に集める:参加者全員に、業務の困りごとあるあるを事前アンケートで出してもらう
- ルーレットで選ぶ:当日、集めた困りごとをルーレット(wheelofnames.com)に入れて、テーマを1つ選ぶ
- 全員が Forms で答える:そのテーマへの共感度、自分ならどう改善するか、改善のアイデアを、その場で Forms に回答する
- 画面に映して拾う:回答の結果を会場の画面に映し、運営がいくつか拾ってコメントする
- 3ラウンド繰り返す:テーマを変えて同じ流れを3回
発言する形だと、話すのは一部の人になります。
Forms で答える形なら、初対面どうしでも、全員が共感や改善のアイデアを出せます。
ルーレットで選ぶと、運営がテーマを選んだという形にならないので、会場の空気も軽くなりました。
スマートフォンからも答えられて、結果は円グラフや一覧ですぐ確認できます。
会場で全員の答えを集めて、その場で画面に映す使い方ができます。

集めるところまでを準備に入れておくのが、この交流パートの前提でした。
場の外の仕組み:相談ブース、配慮、コミュニティ
相談ブースと、参加しやすさへの配慮
クロージングのあとに相談ブースを開いて、DX推進、業務効率化、Power Platform の使い方について、運営メンバーが個別に相談を受けました。
手話通訳を利用する参加者のために、最前列に専用の席を用意しました。
運営メンバーは、そろいのTシャツで会場にいて、どこに聞けばよいかが分かるようにしています。
誰でも参加しやすい場であることは、1回目から大事にしていることです。
ミートアップは点、コミュニティは線
ミートアップは年に数回の場です。
その合間は、社内の有志コミュニティで、日々の質問、情報共有、事例の交換を続けています。
使っているのは Teams のチャネルと SharePoint のサイトです。
- 部門や本部を越えて、気軽に質問・相談できる
- 他部門の改善事例やテンプレートを共有する
- ミートアップ、講座、勉強会の案内を最初に届ける
クロージングでは、アンケートの案内と一緒に、このコミュニティへの参加フォームを案内しました。
まだ Power Platform を触っていない人、見ているだけの人も歓迎、という形にしています。
さらに、当日だけでは話しきれなかった人向けに、業務時間外の有志の懇親会も案内しました。
2回目を終えて
アンケートから見えたこと
当日のアンケートの自由記述には、次のような傾向がありました。
- 1回目に続けて参加した人からは、他部署の改善事例を知れたこと、本部を越えて参加できることを良かった点に挙げる声があった
- 1回目に扱った Lists や Power Apps を職場に持ち帰って展開し、使う人が少しずつ増えているという声があった
- 1回目は参加してよいのか迷って見送り、2回目に初めて来てみたら気軽に参加できた、という声があった
- 手話通訳の手配への感謝と、障がいのある社員も気軽に参加できる輪が広がるとよい、という声があった
1回目で生まれた、仲間がいる、相談できる人がいるという感覚が、2回目では顔なじみが増えるという形に育ってきています。
ミートアップがきっかけの、部門を越えた相談も増えました。
まだ足りないところ
うまくいったことばかりではありません。
アンケートからは、次の課題も見えました。
- 途中で退出した人は、交流パートに参加できない:交流を後半に置いたため、業務の都合で途中退出した人は、他本部の人と話す機会がなかった
- 入門の資料がほしい:チームのメンバーに伝えるための、Microsoft 365 や Power Apps の入門資料がほしい、という要望があった
交流をどこに置くか、イベントのあとに読める資料をどう用意するかは、次回以降の宿題にしています。
Power Platform を通じて、ツールの活用と、人と人とのつながりが両輪で回り始めている。
2回目は、それを実感した1日でした。
ミートアップは点ではなく線の場として、これからも続けていきます。
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※ 本記事は公開日時点の情報と、筆者が実際に運営・検証した内容をもとにまとめています。画面や仕様は変更されることがあるため、最新の状況は Microsoft Learn もあわせてご確認ください。
※ 本記事の構成や図解の一部は、AI と壁打ちしながら作成しています。


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