Copilot Studioで“AIに手を持たせる”|メールを送るツールの付け方(2026年 新UI版)

Power Automate 実践・Tips
📝 実際に Copilot Studio を触って検証し、スクショを撮りながら気づいたことをまとめた記録です。
機能・画面・料金は更新が続きます。
最新の正確な情報は Microsoft 公式(Microsoft Learn) をご確認ください。
この記事は、筆者が実際に Copilot Studio でエージェントに「ツール」を足しながら、気づいたことを AI と壁打ち(相談)しつつまとめました。
「初めての人が、読みながら同じことを試せる」ことを目指しています。

前回の記事では、Copilot Studio で「質問に答えてくれる AI(受付エージェント)」を作りました。
ただ、それだけだと AI にできるのは「調べて答える」ことまでです。

今回は、その AI に「ツール(道具)」を持たせて、実際に手を動かす=“やっておく”ところまで進めます。
題材として、「答えられない質問や“申し込みたい”という声が来たら、担当者にメールで知らせる」手を付けてみます。

やってみると、途中で一度つまずきました。
その「つまずき」こそが、ツールを使ううえで一番大事なポイントだったので、失敗もふくめて正直に書いていきます。

これまで:調べて答える質問に返事するだけ道具を足す今回:やっておくメールを送る・記録するなど、実際に動く
▲ ツールを足すと、AI は「答える」だけでなく「実際にやる」ようになる

 

いまここ

1今回やること
2作る
3道具を使わせる
4仕組みを知る

今回やること ── 受付AIに“メールを送る手”を持たせる

この節で分かること

受付AIに、メールを送る手を持たせます。
完成形を先に見ます。
読み終えるとこうなる

何を足すのかがはっきりします。

💡 「コパスタ45」とは?

この記事に出てくる コパスタ45 は、筆者が準備している「Copilot Studio を初心者向けにやさしく学ぶ、全14回の勉強会」です。
今回はこの勉強会の“案内係AI”を題材に、ツールの付け方を試します。
題材はご自分の身近なもの(社内の問い合わせ受付など)に置きかえてOKです。

前回作った「案内係AI」に、Office 365 Outlook の「メールを送信する」ツールを足します。
ゴールは、参加希望者が「申し込みたい」と言ったときに、案内係が自分で担当者あてにメールを送ってくれる状態です。

🔎 いまの案内係講座について、資料をもとに出典つきで答えられる。
ただし「答える」だけ。
🔧 足す道具Office 365 Outlook「メールを送信する(V2)」。
担当者への連絡を担わせる。
🎯 できるようになること「申し込みたい」に対して、案内係が担当へ自動でメール連絡する。
🛡️ 安全のしくみ送信のような操作は、実行前に「許可しますか?」と確認が出る(後述)。

 

用意するもの

  • 前回までに作った Copilot Studio のエージェント(なくても、簡単な受付AIを1体用意すればOK)
  • Office 365(Outlook)が使える Microsoft 365 アカウント
  • ブラウザ(Edge や Chrome)

⚠️ テストで“本当に”メールが飛びます

この設定をテストすると、指定した宛先に実際にメールが送信されます。
練習のあいだは、宛先を自分(や自分のチーム)のアドレスにしておくと安心です。

 

いまここ

1✓ 今回やること
2作る
3道具を使わせる
4仕組みを知る

作り方(実画面つき)

この節ですること

メールを送るツールをエージェントに接続します。
終わるとこうなる

道具が一覧に並ぶ状態になります。

操作に入る前に、どこから始めるかを確認します。
Copilot Studio(copilotstudio.microsoft.com)に会社のアカウントでサインインし、前回つくった受付エージェントを一覧から開きます。
開くと編集画面(Build)になり、画面の右側にコンポーネントのパネルが並びます。

ツールを足す画面にたどり着くまで

①

Copilot Studioを開く
(copilotstudio.microsoft.com)
→
②

受付エージェントを開く
(前回つくったもの)
→
③

編集画面(Build)が開く
→
④

右パネルの Tools の「+」
🖥️ 実際の画面
▲ 編集画面(Build)。右側に Skills/Tools/Knowledge が並ぶ。赤枠が今回さわる Tools
🖥️ 実際の画面
▲ 受付エージェントの Instructions。右パネルの Tools に「メールの送信(V2)」を追加してあり、この指示文で「いつ・どんな内容でメールを送るか」を日本語で書いておく

ステップ①:ツールの一覧を開く

エージェントの編集画面(Build)を開きます。
右側のパネルに 「Tools(ツール)」 という欄があるので、その + を押します。

1ツールの追加をひらく
  1. 編集画面の右パネルにある 「Tools」 の + をクリック
  2. 「ツールの追加」の画面が開く(タブが4つ:おすすめ/MCP/コネクタ/ワークフロー)
  3. 「おすすめ」に、Outlook・Teams・SharePoint などがならぶ
🖥️ 実際の画面(清書して再現)

ツールの追加
エージェントを外部のシステムやアクションにつなぎます
おすすめモデル コンテキスト プロトコル (MCP)コネクタワークフロー
OOffice 365 Outlook+
TMicrosoft Teams+
SSharePoint+
DOneDrive for Business+
XExcel Online (Business)+
◆Microsoft Dataverse+
▲ 「ツールの追加」画面。まずは「おすすめ」から Office 365 Outlook を選ぶ

実際の画面「ツールの追加」を開いたところ。おすすめタブに Office 365 Outlook や Teams、SharePoint など
▲ 「ツールの追加」を開いたところ。おすすめタブに Office 365 Outlook や Teams、SharePoint など

道具は「おすすめ」以外にも、コネクタ一覧・ワークフロー・MCP から選べます。
今回は一番身近な Outlook を使いますが、「SharePoint に記録する」「Teams に通知する」なども同じ手順で足せます。

ステップ②:「メールを送信する」を選んで追加する

Office 365 Outlook をクリックすると、メール送信・予定取得などのアクション(できること)の一覧が出ます。
この中から 「メールの送信(V2)」 を選びます。

2メール送信のアクションを足す
  1. 「Office 365 Outlook」をクリック
  2. アクション一覧から 「メールの送信 (V2)」 をさがす
  3. 選んで、「+ 追加」 を押す
  4. 接続(サインイン)を聞かれたら、自分のアカウントの接続を選ぶ(初回は認証が必要な場合あり)

実際の画面「メールの送信 (V2)」を選んだ画面。あとは右上の「+ 追加」を押すだけです
▲ 「メールの送信 (V2)」を選んだ画面。あとは右上の「+ 追加」を押すだけです

💡 アクションはたくさんある

Outlook だけでも「メール送信」「予定の取得」「連絡先の取得」など多くのアクションがあります。やらせたいこと1つに対して、必要なアクションだけを足すのがコツです。
増やしすぎると、AI がどれを使うか迷いやすくなります。

 

ツールは、エージェントに持たせる「手」のイメージです。
まず接続だけしておいて、動くかどうかは後で確かめる流れにすると迷いにくいです。
いまここ

1✓ 今回やること
2✓ 作る
3道具を使わせる
4仕組みを知る

⚠️ ここが今回の山:道具を足しただけでは、使ってくれない

この節ですること

接続しただけでは動かない理由を確かめ、指示文を直します。
終わるとこうなる

ツールが呼ばれる条件が分かります。

道具を足したので、さっそくテストしました。
Preview で 「コパスタ45に申し込みたいです」 と話しかけてみます。

ところが──案内係は、メールを送ってくれませんでした。
「申し込み方法はわかりません。
告知ページをご確認ください」と答えて終わり。
メールを送る、という発想が出てきませんでした。

実際の画面指示文を足す前の Preview。ツールは入れてあるのに「わかりません」と返して、メールは送られなかった
▲ 指示文を足す前の Preview。ツールは入れてあるのに「わかりません」と返して、メールは送られなかった

理由はシンプルでした。道具を棚に置いただけでは、AI は「いつ使えばいいか」を知らないからでした。
人間でいえば、机に電話を置かれても「どんな時にかけるか」を言われないと使わないのと同じです。

そこで、指示文(Instructions)に「こういう時は、この道具を使ってね」と一文足します。
これがツールを活かす一番のポイントでした。

3いつ使うかを、指示文に書く
  1. 編集画面の Instructions(指示文)の欄をひらく
  2. 「やること」のところに、下の一文を追記する
  3. 宛先は、自分(や担当チーム)のアドレスに置きかえる
  4. 右上の保存アイコンで保存する
📝 追記する指示文(コピーして使えます)

参加希望者が「申し込みたい」と言ったときや、答えられない質問が来たときは、
「メールの送信」ツールを使って担当者に知らせます。
宛先=(担当者のメールアドレス)、件名=「コパスタ45 お問い合わせ」、
本文に相手の質問や希望を書きます。
送る前に「担当にお伝えしますね」と一言添えます。

💡 “いつ使うか”は「説明」でも効く

ツールには一つひとつ「説明」を書けます。
この説明がくわしいほど、AI が「今はこの道具だ」と正しく選べます。
指示文と説明、両方をていねいに書くのがコツです。

 

ここが一番はまりやすい所です。
接続しただけだと使ってくれなくて、指示文に「このツールを使って」と書いて初めて動きました。

もう一度テスト ── 今度は“手”が動く

指示文を足して保存したら、Preview を 「+ New chat」で新しくして、もう一度 「コパスタ45に申し込みたいです」 と話しかけます。

今度は案内係が 「担当にお伝えしますね」→「メールでご連絡します」 と言って、メール送信ツールを動かそうとしました。
ここで、Copilot Studio が安全のための確認を出します。

🖥️ 実際の画面(清書して再現)

実行前に許可を確認

Permission Required(許可が必要です)
このエージェントが shared_office365 を使って SendEmailV2(メールの送信) を実行しようとしています。許可しますか?
Allow(許可)Deny(拒否)
▲ 送信の直前に出る「許可の確認」。人が Allow を押して初めて実行される

実際の画面実際の Preview。Send an email (V2) の前に Permission Required のカードが出ます(Allow / Deny)
▲ 実際の Preview。Send an email (V2) の前に Permission Required のカードが出ます(Allow / Deny)

メール送信のように“実際に何かをする”操作は、AI が勝手に実行せず、必ず人に「許可しますか?」と確認します。
暴走を防ぐ大事なしくみです。
内容を確かめて 「Allow(許可)」 を押すと、初めて実行されます。

「Allow」を押すと、案内係が実際にメールを送信し、「メールを送りました。
担当からご連絡がありますので少々お待ちください」
と返してくれました。
そして──

🖥️ 実際の画面(清書して再現)

コパスタ45 お問い合わせ
差出人:コパスタ45 案内係(自動送信) / 宛先:担当
担当者さま、

コパスタ45への申し込み希望のお問い合わせが届きました。

【内容】
「コパスタ45に申し込みたい」とのご希望です。

ご確認の上、ご連絡をお願いします。

コパスタ45 案内係より

▲ 実際に届いたメール。件名も本文も、案内係が自分で組み立てて送っている

実際の画面受信トレイに届いたメール。件名「コパスタ45 お問い合わせ」、本文は案内係が書いたもの
▲ 受信トレイに届いたメール。件名「コパスタ45 お問い合わせ」、本文は案内係が書いたもの

件名も本文も、こちらでテンプレートを渡していないのに、案内係が会話の内容から自分で組み立てて送っていました。
「調べて答える」だけだった AI が、ちゃんと“手”を動かした瞬間です。

 

いまここ

1✓ 今回やること
2✓ 作る
3✓ 道具を使わせる
4仕組みを知る

この文面、だれが書いたの?── ここが Power Automate との大きな違い

この節で分かること

送られたメールの文面がどこから来たのかを見ます。
読み終えるとこうなる

Power Automate との違いがはっきりします。

届いたメールを見て、正直「あれ?」と思いました。
文面を、私は一度も書いていません。
指示文で伝えたのは「件名」と「本文に相手の希望を書く」ことだけ。
それなのに、あいさつから結びまで、ちゃんとした文章になって届きました。

Power Automate なら、文面は自分で組み立てる

ふだんの Power Automate でメールを送るときは、本文を自分で用意します。
「〇〇さん、〜のお問い合わせがありました」という文章のかたちを先に作って、動的コンテンツ(差し込み)で名前や内容を埋めていきます。
つまり、文章の骨組みは人が先に決めておくのがふつうです。

Copilot Studio では、そこが違いました。
文章の骨組みごと、AI が会話の流れから考えて書いてくれる。
ここが、今回いちばん「おっ」と思った差でした。

🧰 Power Automateメールの文面は人が用意する。
テンプレートを作って、名前や内容を差し込みで埋める。
🤖 Copilot Studio文面も AI が会話から考えて書く。
テンプレートを渡さなくても、文章になって送られる。

便利だけど、少し不安 ── その気持ちも正直に

一方で、「指定していないのに、勝手に書かれた」ことに、少し不安も感じました。
便利なのは確かですが、「知らないうちに、意図とちがう文章を送ってしまわないか」と考えると、そわそわします。
この感覚は、たぶん多くの人が持つのではないかと思います。

では、この文面はどうやって出てきたのか

気になったので、仕組みを自分なりに整理してみました。
むずかしくはありませんでした。

  • AI は「会話の内容(相手が“申し込みたい”と言った)」と「指示文(件名はこれ、本文に相手の希望を書いてね)」の2つを材料にします。
  • その材料をもとに、頭脳の AI モデルが、自然な日本語の文章に組み立てています。
  • つまり、どこかにテンプレートがあったわけではなく、その場で書き起こしています。
だから、送られる文面は毎回まったく同じではありません。
会話がちがえば、書かれ方も少し変わります。「決まった文章を送る」のではなく「その時の内容に合わせて書く」のが、この仕組みの特徴です。
これが便利さにつながっている一方で、「勝手に書かれた」と感じる理由にもなっています。

不安なら、手綱は握れる

「お任せは少しこわい」という場合は、こちらで決めておくこともできます。お任せか、きっちり指定か、両方えらべるのが安心なところです。

📝 文面を固定する指示文に「本文は必ず次のかたちで書いて」とテンプレートを書いておくと、その形を守って書きます。
✅ 送る前に確認する今回のように「送る前に許可(Allow)を出す」しくみを使えば、内容を人が確かめてから送れます。
📥 下書きで止める「メールを送信」ではなく「下書きを作成」にすれば、送らずに下書きだけ作り、人が最終チェックできます。
⚖️ 選べるのが強み「お任せの便利さ」と「人が確認する安心」を、自分で選べる。
ここが手を持たせるときの肝です。

この便利さと安心のバランスを、自分で選べるのが Copilot Studio のいいところだと思いました。
全部お任せにもできるし、大事なところは人が握ることもできる。「AI が書いた」ことにモヤっとしたら、確認や固定のしくみで手綱を握ればいい。
そう分かると、さっきの不安はだいぶ軽くなりました。

 

送られた文面は、AIがその場で書いています。
決まった文をそのまま送る Power Automate との一番の違いが、ここに出ていると思います。

つまずきポイント(先に知っておくと安心)

  • 道具を足しただけでは使われない → 一番のポイント。
    指示文に「いつ・誰に・何を」を書いて、初めて動きます。
  • 宛先を実在しないアドレスにすると送れない → テストのときは、届くのを確認できる自分のアドレスにしておきます。
  • 接続(サインイン)が要ることがある → 初めてそのサービスの道具を使うときは、アカウントの接続を作る画面が出ます。
    画面の案内どおりに進めます。
  • 「許可」を押さないと実行されない → これは不具合ではなく安全機能です。
    自動で動かしたい場合の設定は、慣れてから調整します。

応用:メール以外の“手”も同じ手順

今回はメールでしたが、やり方はどの道具でも同じです。
「道具を足す → 指示文でいつ使うか書く → テスト」。

📝 記録するSharePoint の「項目の作成」を足せば、質問を一覧(台帳)に自動で記録できます。
💬 通知するTeams の「メッセージ投稿」を足せば、チャネルに自動でお知らせできます。
📅 予定を作るOutlook の「イベントの作成」を足せば、打ち合わせの予定を入れられます。
🔁 組み合わせる複数の道具を足して、「記録して、担当に通知する」のように連携もできます。

 

ここまで完了

1✓ 今回やること
2✓ 作る
3✓ 道具を使わせる
4✓ 仕組みを知る

まとめ

やったことは、道具を1つ足して、指示文に「いつ使うか」を1行書いただけです。

  • ① 右パネルの Tools + から、使いたい道具(今回は Outlook「メールの送信」)を足す
  • ② 指示文に「こういう時はこの道具を使う」と書く(ここが一番大事)
  • ③ テストして、許可を押すと、実際に手が動く

「調べて答える」だけだった AI が、「じゃあ、やっておきますね」まで踏み込める。
ここまで来ると、“仕事の相棒”らしさが出てきます。
次は、記録や通知など、自分の身近な作業に合う道具を1つ試してみるのがおすすめです。

📋 この記事で学んだこと

 

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また次回、一緒に「できた!」を作りましょう。

※ 本記事は公開日時点の情報をもとに、筆者が実際に学んで試した内容を整理しました。Copilot Studio の画面や仕様は更新されることがあるため、最新の状況は公式情報(Microsoft Learn)もあわせてご確認ください。画面の項目名・挙動は実機(Copilot Studio)で確認しています。

※ 掲載している画面は、実際の操作画面をもとに、個人情報などを避けて描き直した再現イメージです。構成や図解の一部は、AI と壁打ちしながら作成しています。

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