非IT職場でも“毎回数百名規模”が参加するPower Automate講座を半年続けてわかった「9つのポイント」

本記事で紹介している内容は、あくまで個人の経験・学びを一般化したものであり、特定の企業・部署・活動を特定できる情報は含んでいません。具体的な人数や内部プロセスは全て抽象化し、一般的なノウハウとして再構成したものです。

※本記事は、私が携わってきた社内Power Automate講座での経験をもとに書いたものですが、実際の人数・組織名・具体的な状況はすべて抽象化しています。あくまで「再現性のあるヒント」としてご参照ください。

私はこれまで社内でPower Automateの講座を継続的に運営してきました。初回の説明会には数百名規模の社員が参加し、その後の講座も半年以上にわたって多くの方に継続して参加いただける場に育てることができました。

しかし、私の職場はもともとITを専門領域とする人は多くありません。むしろ、日々の本業が忙しい非IT系の社員がほとんどで、「DX?」「Power Automate?」と言われてもピンとこない人が大半という環境でした。

そんな環境であっても、「気軽に参加できる」「難しくない」「自分にもできた!」と思ってもらえる講座を作りたい──。

私はその思いで、講座の細部を徹底的に作り込んできました。

この記事では、私が講座を半年間運営した中で見つけた「これは確実に効く」という9つのポイントを、丁寧にまとめています。これからPower Automate講座を始めたい方、DX推進に取り組む方のヒントになれば嬉しいです。


1. 受講者の状況を徹底的に理解する

講座を作るうえで、最初にして最大の前提はこれでした。

「多くの社員はPower Automateに興味があるわけではない」

誤解を恐れずに言えば、興味がないどころか

  • ITへの苦手意識が強い
  • 専門用語を見るだけで拒否反応が出る
  • 「私には関係ない」と思い込んでいる

という状態の人も少なくありません。

私たちDX推進側はつい「便利なのに!」と思ってしまいますが、講座を受ける側にとっては“未知”であり、少し怖く見える世界です。まずはその事実を深く理解することが、講座設計の最初のスタートラインでした。


2. 専門用語は徹底排除し、素朴な言葉で伝える

非ITの現場に専門用語は「壁」にしかなりません。
だからこそ私は、説明をできる限り“生活の言葉”に置き換えました。

  • トリガー → 「きっかけの動き」
  • アクション → 「1つの作業パーツ」
  • 配列 → 「データの一覧」

中学生が読んでも理解できるような言葉に直す。
この小さな配慮が、講座全体の“理解度”を大きく変えます。


3. 講座は25分に固定し、「負担ゼロ」の設計にする

Power Automateを知らない人にとって、1時間を超える講座は重たい負担です。
そこで私は、講座は必ず25分以内に完結するようにしました。

25分という短さには、次のような効果があります。

  • 業務の合間でも参加しやすい
  • 集中力が続きやすい
  • 「短いから行ってみよう」と思ってもらえる

講座は“短いほうが強い”と痛感しています。


4. 「必ず25分で終わる」ために、1分単位での時間管理を徹底

短時間講座はメリットばかりではありません。
短いからこそ、時間オーバーした瞬間に台無しになるという難しさもあります。

私は次のような工夫をしました。

  • スライド枚数を厳密にコントロール
  • 各スライドに「何分までに話すべきか」を事前に書く
  • 終了5分前アナウンスを必ず入れる
  • 話を広げすぎそうな部分はあらかじめ削る

この積み重ねによって、受講者からは

「時間が延びないので安心して参加できる」
「毎回予定が立てやすい」

という声を多くいただけるようになりました。


5. スライドは“文字少なめ・直感多め”

Power Automateは実際の画面操作が多く、テキスト説明だけでは伝わりません。
だから私は、スライドを作るときに次のルールを設けました。

  • 文字は極力減らす(読み物にしない)
  • 図解・矢印・ハイライトで視覚的に理解させる
  • 1スライド=1メッセージ

視覚的に理解できれば、受講者は「難しそう」という気持ちが薄れ、
講座が自然と“体験”に変わります。


6. アンケートは必ず取り、改善の宝として扱う

講座後には必ずアンケートを取りました。
そこには、ありがたいほど率直な意見が集まります。

  • 「もっと難しいフローにも挑戦したい」
  • 「話すテンポを少しゆっくりしてほしい」
  • 「より深い講座も開催してほしい」

アンケートは“運営の鏡”です。
改善点だけでなく、「楽しかった」「分かりやすかった」という声が
私自身の大きな励みになりました。


7. アンケート結果は必ず参加者に還元する

アンケートは取って終わりではありません。
むしろ、そこからが講座運営の本番です。

私は、匿名化したアンケート結果と講師コメントを
必ず次回配信に添えて共有していました。

これにより、

  • 「講座が成長している」を参加者と共有できる
  • 回答者への感謝が伝わる
  • 講座が“共創の場”に変わる

というメリットが生まれました。


8. プレゼントと自動化を組み合わせ、アンケート回答率を飛躍的に高める

忙しい人が多い職場では、アンケート回答率は大きな課題です。
そこで私は、回答すると自動で小さなプレゼントが届く仕組みを作りました。

例としては、

  • Copilotで生成した受講バッジ
  • Power AutomateのTips画像

これらをPower Automateで自動配布。
結果として、回答率は劇的に改善しました。


9. サンプルフローで“まず成功体験”を届け、行動変化につなげる

講座では、最初からフローを作らせることはしませんでした。
理由は、いきなり作るのは心理的負担が大きすぎるからです。

代わりに、まずは私が用意したサンプルフローを動かしてもらい、
「動いた!」「自分にもできた!」という成功体験だけを味わってもらうようにしました。

すると、ある時から受講者の声が変わり始めました。

「自分でも一からフローを作ってみたい」

これこそ、講座の本当の成果だと思っています。


まとめ──講座は“人の背中を押すための場”

半年間の講座運営で確信したことがあります。

DX推進は、技術の話ではなく、心理的ハードルを取り除くこと。

そのために必要なのは……

  • わかりやすさ
  • 短時間での成功体験
  • 相手の立場に寄り添った設計

この3つです。

講座が終わる頃には、最初は不安そうだった方が
「自分でも作れる気がしてきました」と言ってくれるようになりました。
この瞬間のために講座を続けていると言っても過言ではありません。

これからも、「初心者に優しい学びの場」を大切にしながら
講座を育て続けたいと思います。

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